パーライトとは?
園芸好きの方はパーライトという言葉を耳にされたことがあると思います。 しかし、実際にはパーライトがどのような物であるのかよく知らないという方も多いのではないでしょうか。 当ページではパーライトについて解りやすく概要について紹介いたします。 さらに詳しくという方はパーライト.com(外部サイト)を確 認下さい。
そもそもパーライトってなに?
火山活動で噴き出した溶岩が、水中などで急冷されて固まったガラス状の岩石 (ガラス質火山岩) のうち、加熱によって膨張するものを「パーライト」と呼びます。
へー、岩石なんだね。さっき聞いた珪藻土とは成り立ちが全く違うんだなぁ。 加熱により膨張ってどういうこと︖
珪藻土との大きな違いの一つで、 パーライトは加熱により内部の水分が膨張することで自身も4 ~ 20 倍の体積に膨張します。 また、パーライトの種類は含まれる水分量によって黒曜石、真珠岩、松脂岩と分類され、 発泡具合が異なります。 昭和化学工業は主に真珠岩を採掘し、発泡、粉砕を行いパーライト製品として販売しています。
種類 | 水分 |
---|---|
黒曜石 | <2% |
真珠岩 | 2~5% |
松脂岩 | >5% |
パーライト分類
加熱前後比較
比較写真を見るとボリュームの差がよく分かる︕なんだかフワフワしてるねぇ。
パーライトは極めて軽量で、嵩密度は珪藻土の約1/2です。 また、特徴として断熱性、保温性がよく吸液性に優れていることが挙げられます。 火山岩でできているため、完全な不燃性です。
吸液性が良いという特徴は珪藻土とおんなじだなぁ。じゃあひょっとして パーライトも多孔質︖
その通り︕パーライトも多孔質素材です。 電子顕微鏡写真を見てみましょう。
パーライトの方が珪藻土と比べると大きいんだなぁ。 あれ︖品種によって大きさが違うような・・・
パーライトは使用用途によって粉砕度を変更しています。濾過助剤は細かく粉砕し、建材は粉砕を行っていません。
へー︕用途によって製造方法が変わるのかぁ。 それにしても濾過助剤も建材も珪藻土とおんなじ使い方だなぁ。
そうですね。 ともに多孔質、化学的に不活性であるということが大きな特徴ですので、 使用分野は共通してきます。濾過助剤、充填材が代表的ですね。 パーライト独自の使用方法としては、セメントに添加する軽量骨材や断熱材が挙げられます。
初めて聞く言葉が出てきたなぁ︕
軽量骨材とは軽量化目的でセメントに添加される材を指します。 また、パーライトはシリカ(SiO2)を多量に含有するため、ポゾラン反応*が起こり、 コンクリート本来の強度を失いません。 断熱材はその名の通り熱の遮断目的に添加される材のことで、 LNG(液化天然ガス)のタンク等に使用されています。 パーライトは中空であることからきわめて軽量で断熱効果が高い素材であるため、 上記用途に用いられます。
■化学組成例
単位 | パーライト | ||
---|---|---|---|
化学組成 | SiO₂ | wt% | 77.28 |
Al₂O₃ | 13.68 | ||
Fe₂O₃ | 0.39 | ||
Na₂O | 3.59 |
中空だからこその使用用途がたくさんあるんだなぁ。 上のトプコ5BNって製品は空気を含むことが出来そうな形だけど、 もっと中空︕って感じの製品はあるの︖
あります︕ 中空バルーン製品として開発しましたハードライトシリーズです︕
すごい︕ バルーン状になっていて、大きな穴が空いていないなぁ。
そうなんです︕ その形状のため低吸水性、高断熱性、防音性などの効果が期待でき、 また、丸い形状から流動性や混合性にも非常に優れています︕ 詳しくはハードライトぺージをご参照ください。
パーライトっていろんな形状の製品があるんだなぁ。 もっと知りたくなってきた。