研究開発・事業例
1953年の研究室開設以来、技術立脚の企業として数々の研究開発、事業開発を行ってまいりました。当ページでは近年の事例をご紹介いたします。
開発:無機中空フィラーシリーズ
様々な分野で軽量効果を発揮するフライアッシュバルーンは完全中空・高耐熱・低吸水等の優れた性能を有していますが、火力発電所から発生する副産物を原料としているため、安定供給が難しい商品です。
昭和化学工業では安定供給が可能な無機中空バルーンの開発に取り組み、ハードライトを開発しました。ハードライトは原料として火山岩ガラスを主成分とした国産パーライトやシラスを使用しており、安定した供給が可能な素材です。また、無機鉱物を原料としているため耐熱性・化学的安定性にも優れています。
詳しくはハードライト特集ページをご参照ください。
開発:土壌改良資材 ネにパワー
多孔質で内部に無数の空隙が存在する珪藻土に特殊な加工を施した、土壌改良作用が期待できる商品です。肥料と異なり、溶解しないので、その作用は持続します。
植物は、光合成による糖類の生成と、根からの養分取込により成長します。
土壌改良資材「ネにパワー」は、光合成に不可欠である「水」の安定化を高めることで、根の伸長、細根の発達、土壌微生物の生育環境安定化に影響を与え、結果、収量の増大が期待されます。
詳しくはネにパワー特集ページをご参照ください。
研究事業:木質バイオマスの利用
岡山工場を主要研究場所として、樹木の皮などの木質バイオマスを工場での製造に必要な熱エネルギーとして利用し、燃えカスである灰を再資源化する研究を実施。岡山工場は岡山県真庭市に所在しています。真庭市は古くから木材加工業が盛んであり、現在では官民をあげてバイオマス産業都市の実現を目指し活動しています。その中で需要量よりも発生量が多いバークと呼ばれる樹皮を当社の製造エネルギー源の一部として利用。地域経済の活性化と、当社工場から排出するCO2排出量の削減、バーク焼成後の灰の再資源化することで資源循環を実現します。
なお、木質バイオマスを熱エネルギー化するまでの研究は、2021年8月まで国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(略称NEDO)のバイオマスエネルギーの地域自立システム化実証事業として取り組んでおりました。